スコットランドの詩と音楽―社会をつなぐ伝承文化

スコットランドの詩と音楽

社会をつなぐ伝承文化

  • 照山顕人・米山優子(編)/2025年11月
  • 3900円(本体)/A5判上製398頁
  • 装丁:矢萩多聞

古来さまざまな民族や言語、宗教、習俗などが交錯し、独自の豊かな文化圏を形成してきたスコットランドの、とくに伝承性の高い詩と音楽の領域に着目し、その本質と価値を探る。詩のほか、バグパイプ、ハープ、スコティッシュ・ダンスなどの音楽も取り上げる。
(ISBN 9784861109829)

目次|Contents

Ⅰ 詩・詩人
第1章 ロバート・バーンズの詩における個別と普遍―その豊饒と共感的想像力について〔木村俊幸〕
第2章 ロバート・バーンズの宗教諷刺詩を読む―「信心深いウィリーの祈り」における諧謔精神〔照山顕人〕
第3章 バイロン懐旧のスコットランド―スコットとジェフリーとの交流について〔東中稜代〕
第4章 詩と歌―ジェイムズ・ホッグ『スコットランドの田園詩』(一八〇一)〔吉野由起〕
第5章 「誰のものでもない土地」へ―二言語詩人イアン・クライトン・スミス〔中尾まさみ〕
第6章 現代スコットランド詩と環境主義―キャスリーン・ジェイミーと地球の歌〔金津和美〕
Ⅱ バラッド・ソング
第7章 ハーンの英文学講義にみるスコットランド的人文主義への共感―ケルト魂の原郷をめざして〔先川暢郎〕
第8章 ヨーロッパの辺境から中心へ―十八世紀末のスコットランド民謡の波及〔小林英美〕
第9章 ボシー・バラッドの風景―デイヴィッド・カー・キャメロンが伝える農村の生活〔宮原牧子〕
第10章 アルスター・スコッツの軌跡―北米大陸の「スコットランド人」〔谷川冬二〕
第11章 エドウィン・ミュアとバラッド―島の記憶に育まれた想像の世界〔米山優子〕
第12章 災厄を伝えるスコットランドの伝承童謡―「小さき人びと」の物語歌〔鵜野祐介〕
Ⅲ 伝統音楽・楽器
第13章 スコットランドのバグパイプの音楽―楽器の特徴や曲種とその演奏シーン〔山根篤〕
第14章 ハイランドの金属弦ハープ―楽器、奏者、音楽〔寺本圭佑〕
第15章 スコットランドのダンス音楽―伝統のハイランド・ダンスと国際化のカントリー・ダンス〔岡田昌子〕
第16章 パイプオルガン排斥と受容にみるスコットランドの五百年―宗教改革から今日まで〔横山正子〕
第17章 伝統音楽は〈雑多なスコットランド人の音楽〉になれるのか―マーティン・ベネット「マッカイのメモワール」の越境性〔加藤昌弘〕

編者|Editors

照山顕人(てるやま・あきと)元関東学園大学経済学部准教授。
米山優子(よねやま・ゆうこ)静岡県立大学国際関係学部准教授。

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イタリア・ルネサンスと東洋―美術にみる東西文化交流

イタリア・ルネサンスと東洋

美術にみる東西文化交流

  • 田辺清(著)/2025年6月
  • 3900円(本体)/A5判上製176頁
  • 装丁:長田年伸

古今東西の作品をまなざし、交流の光景を描く
多様な地域や時代を想像する――
風景・肖像・静物という近代絵画における主要ジャンルで、レオナルドの影響下にあった画家たちを採り上げ、それらの作品の東洋的性格や、東方と古典古代からの着想や影響を考察する。レオナルドを中心とする中世後期から近世に至る西洋の美術家たちが、どのように東洋や東方に関心を持ち作品に活用していったかを、共通の自然観や審美眼を手がかりに解き明かす。
(ISBN 9784861109690)

【正誤一覧】
以下の本文表記に誤りがございました。記してお詫びいたします。
・25頁注21:【誤】小林モリ子 → 【正】小林もり子
・158頁注9/159頁注13/159頁注14/160頁注21/viii頁図50:【誤】Bambech → 【正】Bambach
・160頁注19:【誤】Bernardo → 【正】Bernard

目次|Contents

第1章 東西の自然観と審美眼
第2章 風景・肖像・静物
 1.東西絵画にみられる狩猟表現
 2.東西風景画における古代の伝統
 3.レオナルド・ダ・ヴィンチの背景風景――水墨画との関連について
 4.東西の肖像画にみられる「心の動き」について
 5.絵画にみられる楽器描写――東西の比較を中心に
第3章 文化交流と美術
 1.素描にみられる東西文化交流
 2.ラファエッロの素描―古典古代の起源と東方
 3.レオナルド・ダ・ヴィンチと東方(Ⅰ)――《聖ヒエロニムス》をめぐって
 4.ルネサンス絵画と中国陶磁器(Ⅰ)
 5.ルネサンス絵画と中国陶磁器(Ⅱ)
 6.レオナルド・ダ・ヴィンチと東方(Ⅱ)――《岩窟の聖母》をめぐって
 7.再考レオナルド・ダ・ヴィンチと東方
 8.レオナルド・ダ・ヴィンチと古典古代――東方との関連について
 9.レオナルド・ダ・ヴィンチの素描様式と東方――初期作品と《レダと白鳥》をめぐって
おわりに――「東洋」と「東方」
初出一覧
図版目録
索引

著者|Author

田辺清(たなべ・きよし)
大東文化大学名誉教授。専門はルネサンス絵画史・比較芸術学。1952年、千葉県生まれ。1978-81年、ロンドン大学付属コートールド美術研究所に聴講生として留学。1985年、成城大学大学院博士課程単位取得退学。1987-2023年、大東文化大学国際関係学部で教鞭をとる。2017-21年、大東文化大学図書館長。主要著書・論文に『平凡社版・世界の名画2 レオナルド・ダ・ヴィンチ』(平凡社、1983)、『レオナルドの教え――美術史方法論研究会論集』(共著、ボーダーインク、2013)、『天心をめぐる人々』(代表編著、大東文化大学東洋研究所、2020)、『レオナルド・ダ・ヴィンチの源泉――様式・文学・人物表現』(春風社、2023)、「フラ・バルトロメオの素描――素材と様式による考察」(『上原和博士古稀記念美術史論集』、上原和博士古稀記念美術史論集刊行会、1995、pp. 466–84)、「ラッファエッロと祭壇画――《バルダッキーノの聖母》をめぐって」(関根秀一編『イタリア・ルネサンス美術論――プロト・ルネサンス美術からバロック美術へ』、東京堂出版、2000、pp. 151–61)、「ラファエッロと古代――《廃墟の風景》(ウインザー王立図書館所蔵)を中心とした考察」(前田富士男編『伝統と象徴――美術史のマトリックス』、沖積舎、2003、pp. 66–79)など。

 

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相克のタカラヅカ―《ベルサイユのばら》前夜 宝塚歌劇・奮闘の軌跡

相克のタカラヅカ

《ベルサイユのばら》前夜 宝塚歌劇・奮闘の軌跡

  • 中本千晶(著)/2025年3月
  • 3000円(本体)/A5判並製494頁
  • 装丁・レイアウト:中本那由子

《ベルばら》は「神風」ではなかった!?
戦後から1960年代における宝塚歌劇団の挑戦的試みを追うとともに、その尽力がいかに《ベルばら》へと結実し、現在の「タカラヅカ」を形作ったかを熱誠溢れる筆致で描く。
(ISBN 9784868160359)

目次|contents

はじめに タカラヅカの「夢」と「リアル」

序 論 なぜ「相克」なのか
第一章 一九五〇〜六〇年代とはどういう時代だったのか
  第一節 政治、経済、社会、文化の動向
  第二節 歌舞伎界の動向と民俗芸能の隆盛
  第三節 新劇と小劇場運動
  第四節 日本のミュージカル
第二章 「ベルばら以前」のタカラヅカのありよう
  第一節 タカラヅカ創成期から「レビュー黄金時代」まで
  第二節 「松竹歌劇団」と「日劇レビュー」
  第三節 終戦後から一九五〇年代のタカラヅカ
  第四節 一九六〇年代から《ベルサイユのばら》までのタカラヅカ
第三章 「虚」と「実」の相克
  第一節 タカラヅカと「ミュージカル」
  第二節 菊田一夫と「ミュージカル・ロマンス」
  第三節 高木史朗と「宝塚ミュージカル」
  第四節 海外ミュージカルへの挑戦
第四章 「和」と「洋」の相克
  第一節 一九五〇〜六〇年代のタカラヅカと日本の古典芸能
  第二節 歌舞伎俳優らによる演出と反リアリズム
  第三節 「日本郷土芸能研究会」の取り組み
第五章 「ベルばらブーム」の時代に何があったのか
  第一節 若手演出家の台頭と「新人会」の試み
  第二節 植田紳爾と「宝塚グランド・ロマン」
  第三節 柴田侑宏と「ミュージカル・ロマン」
  第四節 植田紳爾と柴田侑宏、相違と類似
  第五節 「ベルばらブーム」を振り返る
  第六節 《ベルサイユのばら》に結実したもの
第六章 「タカラヅカ様式」の確立
  第一節 「男役」の存在とレビュー的要素
  第二節 歴史を舞台にドラマを描く
  第三節 「恋愛」要素の必須化
  第四節 日本物ミュージカル
結 論 「相克」がもたらしたもの

著者|author

中本千晶(なかもと・ちあき)
山口県周南市出身。東京大学法学部卒業後、株式会社リクルート勤務を経て独立。二〇二三年、早稲田大学大学院文学研究科にて博士(文学)学位を取得。舞台芸術、とりわけ宝塚歌劇に深い関心を寄せ、独自の視点で分析し続けている。主著に『なぜ宝塚歌劇の男役はカッコイイのか―観客を魅了する「男役」はこうして創られる』(東京堂出版)、『タカラヅカの解剖図鑑』『タカラヅカの解剖図鑑 詳説世界史』『タカラヅカの解剖図鑑 詳説日本史』(エクスナレッジ)など。早稲田大学非常勤講師。

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越境する歌舞伎―戦前・戦後の小芝居と女役者

越境する歌舞伎

戦前・戦後の小芝居と女役者

  • 浅野久枝(著)/2025年2月
  • 5000円(本体)/A5判上製488頁
  • 装丁:矢萩多聞

大芝居/小芝居、中央/地方、演者/観客 そして男/女を架橋する
大歌舞伎に比して小規模な歌舞伎興行を行う小芝居。松竹による大歌舞伎界との交流はもとより、時間・ジェンダー・国境と、さまざまな枠を越えながら、昭和後期まで活動していたその実態を詳細に追う。
(ISBN 9784868160120)

目次|Contents

はじめに――昭和期の小芝居への旅

【第一部】大正期から昭和期に活躍した小芝居劇団
第一章 小芝居劇団の概略
 第一節 かたばみ座
 第二節 中山(市松)延見子一座
 第三節 劇団新鋭歌舞伎
 第四節 細川興行
 第五節 市川少女歌舞伎
第二章 備前屋中村芝寛一座と三河屋市川市蔵劇団
 第一節 市川市蔵の岳父中村芝寛と大森家
 第二節 市川市蔵と藤田家
 第三節 初代市川団四郎と今井家
 第四節 三河屋市川市蔵劇団に関わった役者たち
 第五節 家族で固めていた小芝居劇団
第三章 市川市蔵劇団の活動の歴史と興行形態の変遷
 第一節 藤田栄(市川市蔵)が座組した劇団の変遷
 第二節 興行の実態と役者たちの日常
 第三節 長期の活動が可能だった市蔵劇団
第四章 道具としての芸名
 第一節 正統な襲名と命名
 第二節 親族や師弟間の襲名と命名
 第三節 大歌舞伎のネームバリューの利用
 第四節 小芝居役者の命名・襲名の特徴

【第二部】 小芝居劇団が好んだ演目と演技
第五章 上演された演目の特徴
 第一節 明治期以降によく上演された演目
 第二節 上方風の演目とその演出
 第三節 東西のしきたりの違い
 第四節 小芝居に残った江戸期の歌舞伎の香り
第六章 小芝居独特の演出とその保持
 第一節 市蔵劇団が上演した外題一覧
 第二節 小芝居の演出と独自演目
 第三節 演出の傾向
 第四節 小芝居の持つ魅力と矜恃
 第五節 演目や演出の伝承
 第六節 観客の心をつかむ歌舞伎
第七章 劇評から見る小芝居劇団の演技――同人誌『劇友』誌上「歌舞伎劇卅七種を観る 小池橇歌」翻刻
 第一節 歌舞伎愛好家同人誌『劇友』について
 第二節 翻刻 「歌舞伎劇卅七種を観る  小池 橇歌」
 第三節 橇歌が観た細川興行の演技内容
 第四節 小芝居の実力

【第三部】 女役者たちの活躍
第八章 昭和期まで活躍した女役者の動向と消長
 第一節 系譜
 第二節 女役者たちの活動動向
 第三節 女役者の消長と歌舞伎の近代化
第九章 大正期から昭和期の歌舞伎海外公演
 第一節 渡米した歌舞伎一座
 第二節 小芝居劇団のバイタリティー

おわりに――越境する歌舞伎

[資料]市川市蔵と岩井小紫の名跡について
一 「大和屋岩井小紫」の名跡の系譜
二 大歌舞伎と小芝居の交流

著者|Author

浅野久枝(あさの・ひさえ)
一九五七年、東京に生まれ、愛知県に育つ。東京学芸大学大学院修士課程修了。教育学修士。現在、東京都立大学非常勤講師、同志社女子大学嘱託講師。主な共著に、『女の眼でみる民俗学』(高文研、一九九九年)、『ふるさと山梨の民俗世界――可能性としての生活文化』(アスパラ社、二〇二四年)などがある。

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エッセンシャル・シアター 西洋演劇史入門

エッセンシャル・シアター 西洋演劇史入門

  • オスカー・G・ブロケット、ロバート・J・ボール、ジョン・フレミング、アンドルー・カールソン(著)、香西史子(訳)/2024年3月
  • 2800円(本体)/四六判並製410頁
  • 装丁:苑田菊見

人はなぜ演劇を生み出すのか? 何が観客を惹きつけるのか? 演劇を理解しようとするならば、演劇の広大な領域を認識し、その可能性は様々な方法で発展しうるのだということに気づかなければならない。――本文より
西洋演劇の基本要素を確認するとともに、古代ギリシャ・ローマ時代から、中世の宗教劇、シェイクスピア、現代演劇、ミュージカルまでを概観する入門書。それぞれの時代の代表的な作品を通して、「生の芸術」である演劇の現在につながる多様性を知る。
(ISBN 9784861109591)

目次|Contents

第一部 基礎編
第一章 演劇の本質
第二部 様々な演劇体験編
第二章 祝祭の演劇―ギリシャ、ローマ、中世の演劇体験
第三章 職業演劇を作る―エリザベス朝イングランド、イタリアのコメディア・デラルテ、一七世紀フランス
第四章 一八〇〇年代の演劇
第五章 二〇世紀のモダニズム―一九〇〇-一九六〇
第六章 ミュージカル・シアター
訳者あとがき
参考文献
用語集
索引

著訳者|Author and Translator

【著者】
オスカー・G・ブロケット(Oscar G. Brockett)
(1923-2010)テキサス大学オースティン校。
ロバート・J・ボール(Robert J. Ball)
インカーネイト・ワード大学。
ジョン・フレミング(John Fleming)
テキサス州立大学。
アンドルー・カールソン(Andrew Carlson)
テキサス大学オースティン校。

【訳者】
香西史子(こうさい・ふみこ)
昭和音楽大学教授。英文学。
主な著作に『恋におちたシェイクスピア』(英語教育教材、松柏社、2000年)、『エリザベス―女王への道』(翻訳、デイヴィッド・スターキー著、原書房、2006年)など。

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シェイクスピアと日本語 言葉の交通

シェイクスピアと日本語 言葉の交通

  • 中谷森(著)/2024年2月
  • 3500円(本体)/四六判上製272頁
  • 装丁:中本那由子

シェイクスピアを日本語で表現するというのはどういうことなのか――。明治以降の日本におけるシェイクスピア戯曲の翻訳・翻案作品のなかの「言葉」の在りように着目し、日本語と英語を同時に深い角度で眼差した創作者たちの意図、またシェイクスピア作品を取り巻く文化交渉の諸相を論じる。

(ISBN 9784861109416)

目次|contents

まえがき

 

序章 最前線としての辺境

 

第1章 再び〝ことば〟の方へ―研究と実践の通史

1.先行研究を流れる二つの水脈

2.日本のシェイクスピア翻訳と翻案のこれまで

3.本書の構成―四作品の“ことば”が照らすもの

 

第2章 演劇の言葉と小説の文章―小林秀雄作『おふえりや遺文』

1.作品の背景と先行研究

2.演劇と小説の分断―一九三一年発表時の文体

3.おふえりやと言葉の分裂―一九三三年と四九年の改訂

4.演劇と小説の接続―小林の『ハムレット』批評

5.演劇の言葉と小説の文章の紐帯

 

第3章 翻訳を通じた文体創造―福田恆存訳『ハムレット』

1.作品の背景と先行研究

2.せりふ劇と日本の伝統芸能の言語的差異

3.シェイクスピアの韻文と日本語の韻律

4.膠着語の問題と語尾の工夫

5.文末表現の工夫がもたらす独自性

6.「物」としての言葉

 

第4章 脚韻の再創造―木下順二訳『マクベス』

1.作品の背景と先行研究

2.一九七〇年から八八年までの変遷

3.シェイクスピア『マクベス』における脚韻の意義

4.一九八八年版における脚韻の再創造

5.悲劇の翻訳と脚韻

 

第5章 シテの言葉と声―平川祐弘作・宮城聰演出『オセロー』の夢幻能翻案

1.作品の背景と先行研究

2.平川祐弘による謡曲台本の考察

3.宮城聰による初演の演出の考察

4.東西を往還する言葉

5.言葉を旅するデズデモーナ

 

終章 言葉なき死の向こう側

 

あとがき

 

著者|author

中谷森(なかたに・もり)
津田塾大学学芸学部英語英文学科・専任講師。バーミンガム大学修士課程修了(シェイクスピア研究)。京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了。博士号(人間・環境学)。専門は、イギリス演劇研究・比較演劇研究。特に日本のシェイクスピア翻訳・翻案作品の研究。主要論文に「福田恆存訳『ハムレット』にみる翻訳を通じた文体創造」(2021)、“The Shifting Appreciation of Hamlet in Its Japanese Novelizations: Hideo Kobayashi’s Ophelia’s Will and Its Revisions”(2020)など。

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レオナルド・ダ・ヴィンチの源泉―様式・文学・人物表現

レオナルド・ダ・ヴィンチの源泉

様式・文学・人物表現

  • 田辺清(著)/2023年3月
  • 4000円(本体)/A5判上製202頁
  • 装丁:長田年伸

「万能の人」レオナルドの絵画作品とその実像に迫る
芸術と学問の個性的な発展――イタリア・ルネサンスを代表し「万能の人」と称えられた画家の作品を、素描技法や下絵による未完成作または完成作として再検討することで、その創造行為の源をひもとく。また様式や制作年代、物語等の主題、身体・風景描写の形態や色彩、後世の文学作品への影響を考察し、レオナルドの多様な思索が表出するありようを解き明かす。
(ISBN 9784861107733)

目次|contents

Ⅰ はじめに
Ⅱ 画家レオナルド――未完成作を中心に
1.絵画における未完成――レオナルド・ダ・ヴィンチの場合
2.フラ・バルトロメオとレオナルド・ダ・ヴィンチ――「未完成」祭壇画をめぐって
3.レオナルド・ダ・ヴィンチの《自画像》(トリノ王立図書館所蔵)について
4.レオナルド・ダ・ヴィンチの《洗礼者聖ヨハネ》について――「形態」と制作年代
Ⅲ レオナルド絵画の文学的源泉
1.W・B・イエイツとレオナルド・ダ・ヴィンチ
2.ヴァザーリ、ペイター、イエイツ……――レオナルド・ダ・ヴィンチ《モナ・リザ》をめぐって
3.W・B・イエイツ『レダと白鳥』の視覚的源泉
Ⅳ レオナルドの女性表現――聖母マリアを中心に
1.レオナルド・ダ・ヴィンチ《白貂を抱く貴婦人》(《チェチリア・ガッレラーニの肖像》)について
2.レオナルド・ダ・ヴィンチの《モナ・リザ》――「宿命の女」の系譜から
3.レオナルド・ダ・ヴィンチの「二点の聖母マリア」について
4.レオナルド・ダ・ヴィンチの《指さす女性》について――主題と制作年代
5.レオナルド・ダ・ヴィンチの色彩をめぐって――聖母表現における考察
Ⅴ おわりに
図版目録
人名索引

著者|author

田辺清(たなべ・きよし)
大東文化大学国際関係学部教授。専門はルネサンス絵画史・比較芸術学。一九五二年、千葉県生まれ。一九七八-八一年、ロンドン大学付属コートールド美術研究所に聴講生として留学。一九八五年、成城大学大学院博士課程単位取得退学。二〇〇二年より現職(二〇二三年三月定年退職予定)。二〇一七-二一年、大東文化大学図書館長。主要著書に『平凡社版・世界の名画2 レオナルド・ダ・ヴィンチ』(平凡社、一九八三)、『レオナルドの教え――美術史方法論研究会論集』(共著、ボーダーインク、二〇一三)、『天心をめぐる人々』(代表編著、大東文化大学・東洋研究所、二〇二〇)。主要論文に「レオナルド・ダ・ヴィンチと東方――《聖ヒエロニムス》をめぐって」(『東洋研究』第一六五号、二〇〇七、大東文化大学・東洋研究所)、「再考・レオナルド・ダ・ヴィンチと東方」(『東洋研究』第二一六号、二〇二〇、大東文化大学・東洋研究所)、「レオナルド・ダ・ヴィンチと古典古代――東方との関連について」(『東洋研究』第二二五号、二〇二二、大東文化大学・東洋研究所)。

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江戸時代の唐画―南蘋派、南画から南北合派へ

江戸時代の唐画

南蘋派、南画から南北合派へ

  • 伊藤紫織(著)/2023年3月
  • 6500円(本体)/A5判上製428頁
  • 装丁:長田年伸

「唐画」の成立と伝播のありようをひもとく――
江戸時代中期以降の日本絵画の諸相を、「唐画」の語に注目して横断的に解き明かす。京都、大坂、江戸の複数の画派に関する実証的な検討を行い、その変遷を様式や題材から総合的に捉える。
(ISBN 9784861108570)

目次|contents

はじめに
第一章 唐画の広がり
第二章 京都の唐画
第三章 大坂の唐画
第四章 江戸の唐画
補論 『賞春芳帖』と岩垣龍渓主催松蘿館詩社
おわりに
あとがき
参考文献一覧
初出一覧
図版出典
索引

著者|author

伊藤紫織(いとう・しおり)
一九六九年、富山県生まれ。一九九二年、東京大学文学部美術史学専修課程卒業。一九九四年、東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。一九九四年~二〇一五年、開設準備室を経て千葉市美術館学芸員。二〇一一年、東京大学大学院人文社会系研究科美術史学専攻博士、課程単位取得退学。二〇一三年、博士(文学)を東京大学より授与。二〇一五年、尚美学園大学准教授。この間、実践女子大学、千葉大学、立教大学の非常勤講師を務める。現在、尚美学園大学教授。主な著書・論文に「森蘭斎について――支持者との関わりを中心に――」(『美術史』一五六、二〇〇四年)、「死絵と画中画――肖像としての死絵」(『死生学研究』一一、東京大学大学院人文社会研究科、二〇〇九年)、大久保純一責任編集『日本美術全集15 浮世絵と江戸の美術』(小学館、二〇一四年、共著)、『光琳を慕う――中村芳中』(芸艸堂、二〇一四年、共著および編集)「新名所の虚実――『松川十二景和歌色紙帖』(相馬市教育委員会)をめぐって」(『尚美学園大学芸術情報研究』二九、二〇一八年)、「真景図のつくられ方」(板倉聖哲・高岸輝編『日本美術のつくられ方――佐藤康宏先生の退職によせて』羽鳥書店、二〇二〇年)。

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現代の皮膚感覚をさぐる―言葉、表象、身体

現代の皮膚感覚をさぐる

言葉、表象、身体

  • 平芳幸浩(編)/2023年3月
  • 3700円(本体)/四六判上製264頁
  • 装丁:コバヤシタケシ
  • 装画:げこる 「ここかも」(2021年)

デジタル・デバイスが浸透し、ヴァーチャルな空間での活動が増加する現代社会においてもなお/であるからこそ、皮膚はファジーで錯綜的、非局所的な身体感覚のトポス(在処)としてある。
現代の表現行為や日々の営為における皮膚感覚、その意義と可能性に触れなおす。

(ISBN 9784861108495)

目次|contents

序論  皮膚感覚について [平芳 幸浩](pp.5-12)
第1章  かゆみの哲学断章―哲学的触覚論のゆくえ  [藤田 尚志](pp.13-53)
第2章  皮膚と時間―作品の「身体」性格を再考する  [若林 雅哉](pp.55-81)
第3章  陶器のようにつるりとした背中―村上春樹『ねじまき鳥クロニクル』における皮膚  [高木 彬](pp.83-108)
第4章  シームレスの美学―ファッションと皮膚感覚  [平芳 裕子](pp.109-134)
第5章  プラスチックが蠢く、プラスチックと蠢く―『寄生獣』における皮膚(感覚)  [太田 純貴](pp.135-163)
第6章  ピピロッティ・リストのヴィデオ・インスタレーションにおける皮膚感覚  [牧口 千夏](pp.165-190)
第7章  皮膚感覚としての「建築する身体」―荒川修作+マドリン・ギンズあるいはヘレン・ケラー  [平芳 幸浩](pp.191-218)
第8章  サーフェスとイメージ―新しい映像創作がもたらす皮膚感覚  [池側 隆之](pp.219-245)

あとがき
参考文献一覧
執筆者一覧

編者|editor

平芳幸浩(ひらよし・ゆきひろ)
京都工芸繊維大学デザイン・建築学系 教授。近現代美術。
主な著作に、『マルセル・デュシャンとは何か』(河出書房新社、2018年)、『日本現代美術とマルセル・デュシャン』(思文閣出版、2021年)など。

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近代市民社会の信仰と音楽―オラトリオは「聖」か「俗」か

近代市民社会の信仰と音楽

オラトリオは「聖」か「俗」か

  • 瀬尾文子(著)/2023年3月
  • 5000円(本体)/A5判上製420頁
  • 装丁:毛利一枝

キリスト役を一人の歌手が担うのは不遜なこと?

19世紀ドイツの市民社会において、オラトリオという「教会と歌劇場の間」で揺れ動くジャンルは、どのように変容したのか。メンデルスゾーン作《エリヤ》の楽曲分析などをもとに、宗教的な題材の芸術化、また、それを演奏するということについて一考を促す刺激的著作。

(ISBN 9784861108389)

目次|contents

序――教会音楽の世俗化の論理を問う

【第一部】
第一章 オラトリオは教会音楽か?―― 一九世紀におけるジャンル概念の拡大
1.オラトリオ・ブームと議論の勃発
2.流行の要因――ナショナリズムと教養主義
3.新ジャンル創設の意識
4.素材の問題

第二章 オラトリオの物語はいかに表すべきか――オラトリオ論における詩の形式の議論
1.詩の三形式(エピック・リリック・ドラマチック)
2.オラトリオ論の流れ――リリックからドラマチックへ
3.エピック派の少なさと時代の趣向
4.趣向の変化の要因――リアリティおよびエンターテインメント性の追求

第三章 キリスト役は歌ってよいか――聖なる存在の具象化の問題
1.ベートーヴェン《オリーヴ山のキリスト》(一八〇三年ヴィーン初演)
2.シュポーア《救世主の最期のとき》(一八三五年カッセル初演)

第四章 オラトリオは何を主題とすべきか――崇高の表現への挑戦
1.「崇高」概念とオラトリオの関連
2.「最後の審判」オラトリオ二作品の概要
3.アーペルの作品構想と「崇高」概念
4.ロホリッツの作品構想と「崇高」概念

【第二部】
第五章 実際の演奏の場の宗教性――ニーダーライン音楽祭の場合
1.一九世紀前半のドイツの音楽祭
2.ニーダーライン音楽祭の実態
3.ニーダーライン音楽祭が目指したもの

第六章 メンデルスゾーン《エリヤ》のドラマ・トゥルギー――独自のエンターテインメント性の追求
1.作風の変化の理由
2.シュープリング宛書簡中の「ドラマチック」への言及
3.「ドラマチック」の内実の分析
4.根本主題「見えざる神の接近」
5.根本主題の意義――なぜ、「見えざる神の接近」だったか

結語――宗教と娯楽を両立させるドラマチック・オラトリオ

付録 《エリヤ》全体像

著者|author

瀬尾文子(せお・ふみこ)
国立音楽大学准教授。東京大学大学院人文社会研究科博士課程修了(美学芸術学専攻)。博士(文学)。日本シェリング協会第一六回研究奨励賞受賞。主な論文に「ファニー・ヘンゼルのカンタータ《ヨブ》」のジェンダー論的解釈試論」(『美学美術学研究37』二〇一九年)などがある。

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